10月の中旬あたりから急に朝晩が冷え込むようになった飛騨高山でございます。
11月に入ると最低気温が0度の日が続き、あの暑かった夏、そして短い秋から、急な冬を感じております。
さて、先日は「初釜・迎春の装い展」という展示会を開催させて頂きました。初めてのお着物お誂えのお客様も多くご来店いただきました。茶道のお客様だけでなく、お宮参り、七五三、ご入園など人生の新しい節目にお着物を着たいと思われるお若いお母さま。とっても素敵なことだと思います。
お子様の目にも、お着物姿のお母さまはずっと忘れない景色となると思います。
お客様に人気でしたのが、「付下げ小紋」でございました。「控え目な柄付け」の小紋で、付下げのようにも着られるという万能着物。
これが1着あれば基本的には色々な場所へ行けます。大きなハレの舞台となると少し違うかもしれませんが普段にはとても重宝されること間違いなしでございます。
これからお着物を始めたい、というお客様には、着付け教室も開催しております。お仕事後にご自宅で、など臨機応変にご対応しておりますので、お気軽にお申し付けください。
またお客様とお着物で集まれる機会も作りたいと思っております。
8月下旬になっても猛暑が続く今年。9月下旬あたりまではこの暑さが続くようなことをニュースで拝見致しました。
着物には季節があり9月は単衣の着物の時期ではございますが、気温によってはまだ夏物で、着ているご自身の心地よさを優先されるとよろしいかと思います。
さて、30度を超えるような日には、小地谷縮が心地よく感じます。着物や帯の色で少しだけ秋を感じながら。
まだまだ日傘も手放せません。
9月からは「なんとなく透け過ぎない」、という感覚で着物や帯をお選びになり、引き続きこの気温とうまく付き合って着物を愉しめたらと思います。
夏のスタイリング_夏塩沢紬
夏塩沢とは、新潟県南魚沼市で生産される夏用の絹織物です。麻織物の衰退からその技術を生かし、夏に涼しく着られるよう、透け感、シャリ感のある織物として開発されました。
強い撚りをかけた糸で薄く織られるため、肌に張り付かず、涼しく着られ、透け感があるため、より一層涼しげな印象を与えます。
帯揚げは麻素材、帯締めは細さで涼しさを表現しています。
帯はカニと笹の柄です。
「笹蟹」は蜘蛛の異名があり、蜘蛛は糸を引くことから織姫を想像させる意匠だそうです。
「七夕に蟹の柄」はそんな隠れた意味もあるようです。
日傘のタッセルの色を帯締めの色とリンクして。